発した言葉

私は教師をやっている。

私は原子力発電に関して、その安全性を強調したことは一度もない。ずっと危険だと言ってきたし、また、原子力発電所は廃止すべきだとも言い続けてきた。
子供に教えるにあたっては、個人的な意見だがと前置きをつけた上で(基本、一般的な意見と個人的な意見は分けて語るようにしている)日本の発電において原子力発電はなくすべきであると語ってきた。

その根拠の3点をかいつまんで言うと、

1、今回のような地震の可能性とその危険性。

2,核廃棄物問題

3,たとえどれほど日本の原発が安全だとしても(いやそれが殊更に強調されればするほど)世界中の原発が同程度に安全というわけではない。いつか、人類(そこまで言わなくてもその国家全て及びその周辺国家)にとって致命的な災厄をもたらす可能性がある。日本は、唯一の被爆国であり核を持たない国として、その危険性を強調し来るべき災厄を防ぐ上で先鋒に立てる国である。故に、原子力発電を廃止すべきである。

だから、言う。

原子力発電の安全性を殊更に強調してきた学者や政治家、そして安全性をPRする漫画を描いてきた漫画家などは、ぜひ現在危機的状況にある福島第一原発に行き、直接作業を手伝ってほしい。
たとえば先ほど第4原発で火災が起きたとき放射能のため消火したくても近寄れないということであったが、そこにホースを持って消火に行けばいいのである。あれだけ安全性を言うからには、放射能に関しての耐性があるのかもしれない。防護服もいらないだろう。

もちろん、そんなことはできない。素人が行っても意味がない。しかし、現実、今、そこで必死で作業しているたくさんの人がいる。

発した言葉は消せない。