日本にもあった原爆開発計画?・・・テレビ朝日「スーパーJチャンネル」


今日、夕方5時半のテレビ朝日ニュース番組「スーパーJチャンネル」で、このようなニュースがあった。

「日本も太平洋戦争中、原爆開発の研究をしていたことがわかりました」

えっ、と思った。それはもちろん、多くの人が知っていることで、別にニュースでもなんでもないことだからである。
そのあとに続いたのは、理化学研究所の仁科博士の研究日誌が見つかったというニュースである。それは確かにニュースであろう。
しかしである。その日誌を元にした番組が、今日8月2日の9時から放映される。
発見されたのはニュースではない。これから放映されるものは、ニュースではない。
放映された番組が衝撃的な内容でニュースになることはあろうとも、放映される前にはまだニュースではない。ニュースとなるのは、発見時である。
発見されたのは随分前で、それを元にして番組が製作される。それはいい。
問題は、それを、今日の「ニュース」としたことである。

原爆開発は周知のことでニュースでも何でもないし、新たな資料が発見されたことは番組放映のタイミングからして過去の話である。もし、発見された事実がニュース性があり、それを番組製作のために情報隠匿していたとしたら、それは大変問題である。しかし、そうではないであろう。

何が言いたいか。
それは、「これは、ニュースではない」ということである。
これから放映される番組内の情報を「初めてわかった事実」「ニュース」としてニュース番組の中で語っていたら、それは、「捏造」というものである。船場吉兆ミートホープと変わらない。

例えば、アポロ11号の月着陸に関して何か新しい資料が見つかったら、それはニュースであろう。しかし、それを特集した番組の同日のニュース番組で、「人類が1969年にもうすでに月に着陸していたことがわかりました」とニュースとして伝えたら、それは、とんでもない話である。ニュースであろうはずがない。今回のも同様である。

そんな当たり前のこともわからなくなっているんだとしたら、もう、テレビ朝日はニュース番組なんてやめてしまえばいい。少なくとも、マスコミの重要性などを語る資格はない。