酒井法子・皆の思い・太宰治

さて、酒井法子つながりで。
逮捕後今まで続いているはずだが、酒井法子の歌った曲及び主演したドラマソフトなどが販売中止になっている。コンピレーションアルバムのデータのみ残ったituneストアのダウンロード販売は残っていたが、配信第一位が話題となり、こちらも削除に。
バカな話である。
曲もドラマも、酒井法子個人だけのものではない。多くの人が関わった集合体である。
例えば、同じアルバムで、例えばミキサーの人がもし覚醒剤所持で捕まったら、そのアルバムは発売中止になるのであろうか。もし、ある作品に関わった人の誰かが犯罪を行った(それもあくまでも容疑者)段階でその関わった作品を必ず販売中止、回収するならさておき、なぜ、名前が出る関係者のことだけで、他の人の労力を無にする行為を行うのであろうか。それは、仕事、作品に対する軽視である。
もし、関わったことでその関わった物全てを抹殺するというのであれば、徹底すればいい。例えば、ファンで握手をしたことがある人は、その手を切り落とす。ただ、記憶は残っているだろうから、死んでもらう。いや・・・そもそも、酒井法子はおそらく多くの日本人が知っているだろうから、知っている人間は皆、死んでもらう。いや、海外にもファンが多いなぁ。では、台湾とか、中国とか・・・。世界の人口のどれぐらいが消えるかな。
つまりは、そういうことである。
音楽も、ドラマも、映画も、生み出された段階で、多くの人々の思いの詰まった集合体である。そこから、特定の個人の存在だけを消し去ることは出来ない。
だから、例えどんな凶悪犯罪であろうがそれが犯罪として確定していようが、その者の生み出した過去に関しては、それはそのまま存在し続けるという状況を肯定するべきだと思う。
では、例えば曲に関して、それが売れることによる収益はどうなるのかという疑問は起こるだろう。それに関しては、その収益が容疑者なり被告なり受刑者なりに契約で定められた期間、行かないようにすればいいだけである。「蒼いうさぎ」の収益は、他の関係者に割り振ればいい。
ところで、今年は、太宰治生誕百周年で随分話題となっている。彼は、入水で心中自殺したわけだから、殺人者である。だから、どうだろう。太宰治の本は全部回収して販売中止にするというのは。